りんごに関する諺(ことわざ)、世界中にこんなにある!!
「1日1個のりんごは医者いらず」という諺(ことわざ)でおなじみの林檎ですが、なんとなくリンゴは体に良い果物として、知られています。
「りんごと健康」に関することわざは実は世界中にあると聞きましたが、本当でしょうか!?
調べてみました。
確かに林檎に関する諺は、世界中に沢山あるようです。
それでは、世界中の「リンゴと健康」に関することわざを紹介します。
一日に一個のりんごは医者を遠ざける【イギリス】
何度も聞いた事がありますね。
古くからイギリスのウェールズ地方に伝わることわざで、毎日りんごを食べることが健康に良く医者に会う機会が減り、医者を遠ざけるという事を意味しています。
「寝る前のりんごで医者がやせ細り」というバージョンもあるようです。
ちなみに、医者関連だとこのようなものもあります。
- ”Temperance is the best physic.”
腹八分目に医者いらず。 - ”Care of health is better than medicine.”
薬より養生。
まず、りんごには、健康維持に必要な”ポリフェノール、カリウム、ペクチン、ビタミン、ミネラルなどなど・・・”様々な栄養素が含まれていて、さらに果物の中ではトップクラスの「日持ち」がする優れた食材だからこそ、「1日1個のりんごは医者いらず」というのだと思います。
毎日のりんご一個は、医者の費用を節約できる(スペイン)
こちらも上記のウェールズ由来と同じ意味合いですね。
ウェールズの諺の解説版のようにも見えます。
「医者の費用」は医療費という事でしょうね。これは訳し方次第ですね。
赤いりんごは虫食いりんご(ブルガリア)
- 真っ赤に熟れているように見えるりんごは、逆に中が虫に食われていて、腐っている事がある。
- 美しいの女性でも、心が腐っていることがある。
という意味です。身近にいませんか?
日本の「綺麗なバラにはトゲがある」とも同じ意味でしょうね。
赤いりんごと敵の友情を信じるな(タジキスタン)
外見だけで判断するな。
こちらも「バラトゲ」とも同じ意味でしょうね。
赤いりんごだが、芯は虫食い(ウクライナ)
見た目ばかり良い。
またまた「バラトゲ」世界中で、バラトゲの例えを使うシチュエーションは多いという事でしょうか。
綺麗なりんご、中に虫(エストニア)
外見の美しい人は、隠れたところに人を傷つけるものをもっていることがあるということ。
女性に用いられることが多いといいます。
はい「バラトゲ」。
りんごは木から遠くへは落ちず(フィンランド)
親より飛びぬけた上出来の子供はいない。
「蛙の子は蛙」ということですね。
りんごの実はりんごの木から遠くへは転がらない(リトアニア)
子供たちは多くの点で両親によく似ている。
こちらも「カエルの子はカエル」
りんごの実はりんごの木から遠くへは落ちない(ラトヴィア、チェコ/スロヴァキア)
子供は親に似るものだ、血統は争えない。上に同じ。
また「カエル」
こういうりんごの木でこういうりんご(タタール)
親に似た子である。
はい「カエル」
りんごはりんごの木の近くに落ちる(ロシア)
子供に親の欠点が現れる。子供を見れば親がわかるの意。ここまでは他の国と似ているが、ロシアでは非難の言葉。
「カエル」
りんごの木から遠くへりんごは落ちない(モルドビン)
部分は全体の枠を出ない。
「蛙」
りんごの木は根に虫がいると萎える(ラトヴィア)
夫と妻の間にわだかまりがあると、家庭は崩壊するという意味。
さっきのカエルにこの虫を食べてもらえば良いですね。
アダムが野生りんごを食い、わしらの歯がうく(ウクライナ)
他人のせいでとばっちりを受ける。責任転嫁。
赤きりんごに投石する者あとを絶たず(トルコ)
投石するのはりんごを落とすため。
赤く熟しているからこそ石を投げられる。
こちらは「出る杭は打たれる」と同じ意味ですね。
まるいものすべてがりんごというわけではない(ジプシーのことわざ)
食えないもの、食えない奴もいる。
深い原理原則をさとす場合に使えそうですね。
良いりんごはよく糞の上に落ちる(ナイジェリア)
いい人は早死にするものだ。お悔やみの言葉。
赤く熟した良いりんごでも、糞の上に落ちては誰も食べてはくれない。
それと同じようにどんなにいい人でも早く死んでしまえば残念であるということらしい。
熟したりんごが落果するように、いい人ほど早死してしまうものだということか。
<参考文献>
「世界ことわざ大事典」柴田武、谷川俊太郎、矢川澄子編、大修館書店(1997)
「世界の故事・名言・ことわざ総解説」三浦一郎他著、自由国民社(1996)